bob-position

打楽器を勉強し、独学で作曲し、ときどき鍵盤ハーモニカを演奏する ”ボブ”と呼ばれる音楽家・渡邉達弘のホームページです。

Thunderbolt Tempo -for SnareDrum Trio- op.131

Thunderbolt Tempo -for SnareDrum Trio- op.131

・楽器編成:小太鼓三重奏
・使用楽器:3 Snare Drums
・演奏時間:約3分
・脱稿日:2015.01.13
・初演日:2015.02.11
・初演者:伊藤諭+室橋歩美+渡邉達弘

-----

<解説>
この曲は2015年2月11日開催の「もんてん小学校楽器大行進vol.7」のために作曲し、伊藤諭・室橋歩美・渡邉達弘によって初演された小太鼓三重奏です。
実は以前からアントニオ猪木さんの有名な「1,2,3,ダー!」は「1,2,サンダー!」なのでは?と思っていました。それを基に発想を膨らませ、氏の「道」という有名な言葉を主題として用いて作曲したのがこの曲です。
通常の奏法以外にも多種多様な奏法を駆使して落雷(Thunderbolt)や天気(Tempo)を表現していることも特徴で、さらにテンポ(演奏速度)はYMOの“RYDEEN”のテンポを想定するなど、徹底的にこじつけるかのように「雷」を意識して作られています。

終曲直前の1stのシャウトはアドリブで構いません。
「皆さんご唱和ください!」と言っておいて、「サンダー!」と観客の期待を裏切って演奏して終曲したら、観客の心中にはどれほどの電圧が生じるのでしょうか...。

演奏者に観客からのカミナリが落ちないことを切に祈っております。


○演奏動画(音源)

www.youtube.com


☆楽譜

www.bluemallet.com

風を望みて - for WindChime Duo - op.130

風を望みて - for WindChime Duo - op.130

・楽器編成:WindChime (Duo)
・使用楽器:WindChime
・演奏時間:約3分
・脱稿日:2014.12.07
・初演日:2014.01.26
・初演者:室橋歩美+渡邉達弘

-----

<解説>
この曲は2015年2月11日開催の「もんてん小学校楽器大行進vol.7」のために作曲し、、室橋歩美と渡邉達弘により初演されたウィンドチャイム二重奏です。
スタンドに立てたウィンドチャイムを1つ、マレットスタンドを1つ使用し、Tri.ビーターで演奏します。
僕にとって「風」は大切なキーワードの一つでして、その「風」を名前に持つWindChimeの楽曲を作曲するにあたり、調べごとをしている最中に「風(ふう)を望む」という言葉に出会いました。畏敬の念をもって見る、畏れ敬うという意味の言葉です。この「風」という字を“ふう”と読むところが趣深いと感じ気に入りました。
曲は演奏者に音程の選択を委ねて様々な演奏法を駆使したバリエーションに発展しますが、やがて発音自体も奏者の意図しないところに委ねるように書かれています。後半には奏者が楽器をならす風を呼ぶ巫女のように楽器を持って舞い、風が波のように去っていくのを見届けるシーンもあります。そして最後にHandSignで「風の仕業だったのだ」と訴えるかのように、楽器を鳴らして終曲します。それらが一連の儀式であるかのように、「そういう風(ふう)」に構成された楽曲なので、ぜひ「そんな風(ふう)」に演奏してください。
※HandSignはヘレン・ケラーも使用していたと呼ばれるもので、「WIND」と示している。



○演奏動画(音源)

www.youtube.com


☆楽譜

www.bluemallet.com

The Shani-Camael's Idea - for Abnormal Guirolian - op.129

The Shani-Camael's Idea - for Abnormal Guirolian - op.129

・楽器編成:ギロ二重奏
・使用楽器:ギロ
・演奏時間:約3分
・脱稿日:2014.11.25
・初演日:2015.02.11
・初演者:伊藤諭+渡邉達弘

-----

<解説>
この曲は2015年2月11日「もんてん小学校楽器大行進vol.7」に於いて、伊藤諭と渡邉達弘により初演されたギロ二重奏です。
“斜に構える”という言葉がテーマになっていますが、この言葉がそもそも「正々堂々と油断なく身構えている」という意味だと知りまして、あらゆる可能性を求めて様々な角度から楽器に向き合うことの大切さを再認識しました。それならばと、正々堂々と斜め上な発想で楽曲を構成することにしました(笑)。
後で調べたところ、曲名に冠された“Camael”とは“神を見る者”という意味を持つ大天使の名前であることが判明!斜に構えた奏法ばかりの楽曲なのですが、偶然なのか神の啓示なのか、はたまた大天使が授けてくれたギフトなのか(笑)。
アブノーマル・ギロリアンに幸あれ!

※2017年5月には、「札幌交響楽団 第599回定期演奏会」のロビーコンサートで再演されました。(知ったときは驚きましたが、ありがとうございます。)
5月19・20日 札響定期演奏会 当日券販売とロビーコンサート | News | Sapporo Symphony Orchestra

 

○演奏動画(音源)

www.youtube.com


☆楽譜

www.bluemallet.com

ちくちく作曲 第1番「新しい世界」 op.128


ちくちく作曲 第1番「新しい世界」 op.128

・楽器編成:鍵盤ハーモニカ 二重奏
・脱稿日:2014.09.11
・初演日:2014.10.12
・初演者:正木恵子+渡邉達弘

-----

<解説>
美術家の宮田篤さんと笹萌恵さんの結婚式に参列させていただいた際、余興の演奏依頼をお受けしました。
また、お二人が考案した“あそび”の一つ「ちくちく地区」を使って音楽ができないかというお声をいただいたので、「ちくちく作曲」に挑戦しました。

○「ちくちく地区」とは…
2枚のフェルトから切り抜いて交換した、ぴったり重ならない文字やかたちを、糸と意図で縫いあわせるあそび。

toride-ap.gr.jp

●「ちくちく作曲」のつくり方
①二重奏の楽曲を作曲してパート譜を作成する。
②「ちくちく地区」のように各パート譜(紙)を同じ文字で切り抜く
③「ちくちく地区」のように切り抜いた部分を交換してくっつける
④くっつけられた楽譜から楽曲を再構築する

パート譜(裏面)

 

Flex-A-Time -for flexatone Duo- op.127

Flex-A-Time -for flexatone Duo- op.127

・楽器編成:フレクサトーン二重奏
・使用楽器: 2 flexatone
・演奏時間:約3分
・脱稿日:2014.01.12
・初演日:2014.01.26
・初演者:服部恵+渡邉達弘

-----

<解説>
この曲は2013年1月26日に開催された「もんてん小学校楽器大行進vol.6」のために作曲し、服部恵と渡邉達弘により初演されたフレクサトーン二重奏です。
効果音専用と呼んでも過言ではないフレクサトーンの持つ様々な音色を発掘して作曲しました。中間部はチマチマと演奏するシーンもありますが、最後には豪快な演奏(?)で終曲します。
楽器の構造上、演奏者も予期しないタイミングで音が出てしまうこともありますが、この曲は厳密な音程や音高の変化・タイミングを求められるものではないので、Flexibleに、楽器のようにしなやかに演奏してください。

 

○演奏動画(音源)

www.youtube.com


☆楽譜

www.bluemallet.com

Beater Better Batter -senza tamburo- op.126

Beater Better Batter -senza tamburo- op.126

・楽器編成:バチ類二重奏
・使用楽器:Sticks,Tri.Beater,Rods,Brushes
・演奏時間:約3分
・脱稿日:2014.01.03
・初演日:2014.01.26
・初演者:服部恵+渡邉達弘

-----

<解説>
この曲は2013年1月26日に開催された「もんてん小学校楽器大行進vol.6」のために作曲し、服部恵と渡邉達弘により初演されたトライアングルのビーター、ロッド、ブラシ、スティックなど、打楽器の撥のみを使用する二重奏です。
打ち合わせたり、空を切ったり、こすり合わせたり、膝を叩いたり、太鼓を叩く道具である撥自体が持つ様々な音色を集めて作曲しました。
例えば野球は“バッター”だけではゲームはできず、必ず“ピッチャー”が必要です。打楽器も一般的には“楽器”を“撥”で演奏するのが一般的ですが、“撥”だけでも楽曲が成立し得るのでは?と思い作曲しました。
Beater is Better than Batter! という訳ではないですが、撥って面白いですね。

 


○演奏動画(音源)

www.youtube.com


☆楽譜

www.bluemallet.com

PIKO-AED -ピコ・ガーデン- op.125

PIKO-AED -ピコ・ガーデン- op.125

・楽器編成:ピコピコハンマー二重奏
・使用楽器:2 ピコピコハンマー
・演奏時間:約3分
・脱稿日:2013.12.20
・初演日:2014.01.26
・初演者:服部恵+渡邉達弘

-----

<解説>
この曲は2013年1月26日に開催された「もんてん小学校楽器大行進vol.6」のために作曲し、服部恵と渡邉達弘により初演されたピコピコハンマー二重奏です。
ピコピコハンマーの奏法を3種類の考案して作曲しました。
楽曲の最後の部分では、2nd Playerが手から落としてしまったピコピコハンマーを傷病者に見立てて、1stPlayerが心肺蘇生の所作(傷病者の発見、反応の確認、119番通報&AED依頼)を演じて、心肺蘇生(胸骨圧迫)を模してピコピコハンマーを演奏するシーンが描かれ、2nd PlayerがAED(楽曲中ではピコピコハンマー)を使用し、バイスタンダー(心肺蘇生を行ってる人=1stPlayer)をピコっと叩いて終曲します。
"AED"は"AID"(=助ける)に似た音の言葉ですし、AEDは実際に人命救助に役立ちます。そのようなダジャレ的発想からピコピコハンマーをAEDで助けるというアイデアが生まれ、作曲しました。
副題のピコ・ガーデンは、YouTubeで見つけた「AED / GARDEN」(Jass Kaselaan:作)からヒントを得たもので、"Documentation of installation"という言葉にも考えるところがあったので副題にしました。
“AID”と“GAEDEN”。空間構成と情報提示。。。

尚、楽譜で指示されている寸劇は、2010年版ガイドラインに沿った実際の心肺蘇生法を参考にしています。この曲を暗譜しておけば、いざというときに人命を救える可能性があります(笑)。
この曲を演奏し聴いた経験が、困った人を助けるときの勇気になりますように。この楽曲で描かれる対応が、僕等の当たりまえになりますように。


○演奏動画(音源)

www.youtube.com

☆楽譜

www.bluemallet.com