bob-position

打楽器を勉強し、独学で作曲し、ときどき鍵盤ハーモニカを演奏する ”ボブ”と呼ばれる音楽家・渡邉達弘のホームページです。

読経の時 - Moments prière - op.145

読経の時 - Moments prière - op.145

・楽器編成:おりん二重奏
・使用楽器:5 おりん
・演奏時間:約4分
・脱稿日:2018.08.11
・初演日:2018.10.06
・初演者:浜谷安里+渡邉達弘

-----

<解説>
この曲は2018年10月6日に開催された「もんてん小学校楽器大行進vol.10」のために作曲したスリットドラムと4種のりんのための二重奏で、浜谷安里と渡邉達弘によって初演されました。
この曲は、過去10年間で日本の地震発生が多かった2つの年度(2010年度と2016年度)の震度3以上の地震データを、半日単位で(1日を1拍、半日を半拍となるように)変換して作曲した楽曲です。各演奏者が占有するスリットドラム(木魚など)は震度3、りん(小)は震度4を、共有するりん(中)は震度5、りん(大)は震度6、りん(特大)は震度7を示しています。
「読経」という言葉を用いていますが、仏教的な思想を採用したわけでも、また何かの経典をもとに作曲した訳でもありません。毎日のように発生する震度3以上の地震を楽譜に変換したところ、読経時に打ち鳴らされる木魚のような淡々としたリズムが見られたので作品名に使用しました。
一打一打が地震発生を意味する曲を作曲したことで、改めて日本という国が地震大国であることを痛感しました。2018年も地震はもちろん多くの天災が発生したため、年末に発表される“今年の漢字”が「災」になるほどでした。
ただ、心穏やかに静かな祈りを。平和と平穏な日常を。

●DEMO
○演奏動画(音源)

www.youtube.com

☆楽譜