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打楽器を勉強し、独学で作曲し、ときどき鍵盤ハーモニカを演奏する ”ボブ”と呼ばれる音楽家・渡邉達弘のホームページです。

Keep you in shape -健康を保つ3つの方法- op.151

Keep you in shape -健康を保つ3つの方法- op.151

・楽器編成:サウンドシェイプ3重奏
・使用楽器:3 Sound Shapes
・演奏時間:約3分半
・脱稿日:2019.05.04
・初演日:2019.05.11
・初演者:伊藤諭+正木恵子+渡邉達弘

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<解説>
この曲は2019年に開催された『ボブフェス!!』のために作曲したサウンドシェイプ三重奏で、伊藤諭・正木恵子・渡邉達弘の3人によって初演されました。
その形状や安全性から教育の現場や音楽療法などで使用されるこの楽器ですが、今回は「健康維持」をテーマにあらゆる奏法を駆使して演奏する楽曲を作曲しました。はてさて健康を保つための3つの方法とは...。
またこの楽器が“うちわ太鼓”の一種であることを踏まえ、団扇太鼓の独特なリズムが面白い日蓮宗の「御会式」のリズムも取り入れています。
ネット上の健康に関する記事のタイトルを見ていると、「~すべき5つの理由」や「3つのリスク」というようなタイトルをよく見かけるので、「健康維持」をテーマにしたこの楽曲のサブタイトルもそれに倣ってみました。
このようなタイトルにすると閲覧数が増えらしいとネット記事にありました。この曲も再演に恵まれる楽曲になるかしら(笑)。

 

●DEMO

○演奏動画(音源)

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☆楽譜

con piena potenza!! - 組曲『ニュー・トン!力学』より「全力」 - op.150

con piena potenza!! - 組曲『ニュー・トン!力学』より「全力」 - op.150

・楽器編成:マリンバ三重奏+カホン
・使用楽器:Marimba(4+1/2)+Percussion
・演奏時間:約3分
・脱稿日:2019.03.24
・初演日:2019.05.11
・初演者:伊藤諭+高橋若菜+正木恵子+渡邉達弘

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<解説>
この曲は2019年に開催された『ボブフェス!!』のために作曲した楽曲で、伊藤諭・高橋若菜・正木恵子・渡邉達弘の4人によって初演されました。
2015年に作曲した組曲『ニュー・トン!力学』の7楽章「フィナーレ -全力-」が原案となっています。この組曲では楽章ごとに「摩擦力」「回転力」など異なる力学的なテーマが決められており、7楽章はその全ての力(=全力)を使用する楽曲として構成されています。
ミニマル音楽的でありながら、曲名通り音量や運動(移動)、テクニック(ポリリズム)や気持ちなど、とにかく「全力で!」演奏することが求められ、終盤には罠のように躓かせるようなリズムがあり、最後に絶叫して終曲します。
・・・気楽にお聴きください(笑)。


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☆楽譜

スタンディング・ウェーブ現象 -for Ocean Drum Duo- op.149

スタンディング・ウェーブ現象 -for Ocean Drum Duo- op.149

・楽器編成:オーシャンドラム 二重奏
・使用楽器:2 Surfdrums
・演奏時間:約3分
・脱稿日:2018.09.25
・初演日:2018.10.06
・初演者:伊藤諭+渡邉達弘

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<解説>
この曲は2018年10月6日に開催された「もんてん小学校楽器大行進vol.10」のために作曲したオーシャンドラム二重奏で、伊藤諭と渡邉達弘によって初演されました。
作曲の〆切に追われている頃、Twitterのぼぶ・みゅ〜じっくアカウントでフォローさせて頂いている方が運転免許取得を目指していることを知り、自身が教習所に通っていた時のことを思い出しました。
教習所で習うなんか強そうなカッチョイイ名前の現象といえば「スタンディング・ウェーブ現象」と「ハイドロプーニング現象」であることは共感していただけると思いますが、ウェーブと言えば波!という単純な発想からオーシャンドラムと戯れ、様々な奏法を開発して作曲しました。
楽器を縦にしたりタンバリンのように叩いたりする都合上、楽器は密閉されたもので演奏する必要があります。また磁石で内容物の操作をするので、ザルに小豆を入れるような密閉されてない容器に天然素材を使用した楽器では演奏できませんのでご注意ください。
スタンディング・ウェーブ現象とは、タイヤの空気圧が低い状態で高速走行をするとタイヤがバーストする現象のことですが、この曲の演奏では立たず(スタンディングせず)に椅子に座り、リラックスして(高速走行せず)演奏してください。
会場によってはお客様が立って(スタンディングして)しまうかも知れませんが、決して演奏がバーストしてしまわぬようお気を付けください。

 

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○演奏動画(音源)

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☆楽譜

プニペポニャンコ -おしゃべりどうつぶボール二重奏- op.148

プニペポニャンコ -おしゃべりどうつぶボール二重奏- op.148

・楽器編成:おしゃべりどうぶつボール二重奏
・使用楽器:2 おしゃべりどうぶつボール
・演奏時間:約3分
・脱稿日:2018.09.08
・初演日:2018.10.06
・初演者:伊藤諭+渡邉達弘

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<解説>
この曲は2018年10月6日に開催された「もんてん小学校楽器大行進vol.10」のために作曲した楽曲で、伊藤諭と渡邉達弘によって初演されました。
おしゃべりどうぶつボールは、打楽器ではなく乳幼児用のおもちゃです。普段作曲をするときには何かしらの必然性にこだわっているのですが、この曲ではおもちゃで遊びながら何も考えずに作曲し、何の意味もないおもちゃで遊んでいて浮かんだ名前を曲名にしました。
まぁ、プニっと脚や耳を押し込んだり、ペっと舌を出したてみたり、ポニっとペッチャンコに潰してみたりする曲なので、「プニペポニャンコ」って考え付いたのかなぁと後になって自己分析しているところです。
息子も、まさか父親が乳幼児用おもちゃを子どものためではなく作曲のために買い求め、さらに一人のときに熱心に遊んでいたとは思いますまい。
作曲に熱心だったとはいえ今思うとちょっと恥ずかしいので、息子にはくれぐれも内密に(笑)。

 

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○演奏動画(音源)

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☆楽譜

てとらⅡ -架空のパビリオンのための- op.147

 


てとらⅡ -架空のパビリオンのための- op.147

・楽器編成:ベルハーモニー三重奏
・使用楽器:ベルハーモニー
・演奏時間:約4分
・脱稿日:2018.09.05
・初演日:2018.10.06
・初演者:伊藤諭+浜谷安里+渡邉達弘

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<解説>
この曲は2018年10月6日に開催された「もんてん小学校楽器大行進vol.10」のために作曲したベルハーモニー三重奏で、伊藤諭・浜谷安里・渡邉達弘によって初演されました。
2015年にトーンチャイム四重奏として作曲した「てとら」の発展版であるこの曲は、各パートのテンポが[1st:2nd = 2nd:3rd =3 rd:4th = 3:4]という比率になるように設定されています。つまり譜面上は同じテンポで演奏されていますが、4つのパートはそれぞれ異なるテンポで演奏しているように構成されています。
かつて開催された愛知万博において「風の塔」というパビリオンがありました。
塔自体が大きな万華鏡になっていて、塔の中で上を見上げると万華鏡のような不思議で美しい景色があり、また風によって偶発的に発生される金属製打楽器の音色が響き渡っていた記憶があります。淡々として単調で、テンポの存在など感じさせない音のかけらが集まって時間と空間を彩っていました。
この曲は、なぜか僕にその時のことを思い出させます。
演奏の際には指揮者を立てるか奏者の誰かが弾き振りすることをお勧めしますが、お客様は演奏者のための合図は見ずに、宙空に漂う時間をボーッと眺めるようにこの楽曲を味わっていただければと思います。良いんです。ボーっと生きて(笑)。

作曲スケッチ

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The angel in the marble -ミケランジェロの言葉- op.146

The angel in the marble -ミケランジェロの言葉- op.146 

・楽器編成:クラベス三重奏
・使用楽器:3 Claves
・演奏時間:約3分
・脱稿日:2018.09.02
・初演日:2018.10.06
・初演者:伊藤諭+浜谷安里+渡邉達弘

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<解説>
この曲は2018年10月6日に開催された「もんてん小学校楽器大行進vol.10」のために作曲したクラベス三重奏で、伊藤諭・浜谷安里・渡邉達弘によって初演されました。
ルネサンス美術を代表する画家・彫刻家のミケランジェロは、天才でありながら勤勉であったと言われます。そんな彼は興味深い多くの言葉を残していることでも知られています。
彼の残した言葉の中からいくつかを選択して、それを材料に彼の彫刻のように立体(=3D)に注目して作曲しました。注目した“3つのD”とは「Dialogue(対話)」・「Denial(否定)」・「Delay(遅延)」です。「対話」は1つのリズムパターンから派生するアンサンブルとして、「否定」はまともな奏法を用いないこととして、「遅延」は奏者リズムフェイズをディレイさせることとして楽曲に取り入れました。
また彼の「私は時間の中に天使を見た。そして天使を自由にするために彫ったのだ。」という言葉から立体(3D)ではなく時空(4D)を意識し、もし四次元人(時間を俯瞰することのできる人)がいたら【天】という文字が見えるような仕掛けを施しました。
個人的に、「天才」とは広く多くの人の心に刺さる普遍的な何かを生み出す人のことだと思っています。でも凡才や非才だって、刺さる人には刺さる何かを、それは普遍的ではないかも知れないけれど、生み出せるとも思っています。
「僕は日常の中に天使を見ました。そして天使を自由にするために作曲しました。」

 

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読経の時 - Moments prière - op.145

読経の時 - Moments prière - op.145

・楽器編成:おりん二重奏
・使用楽器:5 おりん
・演奏時間:約4分
・脱稿日:2018.08.11
・初演日:2018.10.06
・初演者:浜谷安里+渡邉達弘

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<解説>
この曲は2018年10月6日に開催された「もんてん小学校楽器大行進vol.10」のために作曲したスリットドラムと4種のりんのための二重奏で、浜谷安里と渡邉達弘によって初演されました。
この曲は、過去10年間で日本の地震発生が多かった2つの年度(2010年度と2016年度)の震度3以上の地震データを、半日単位で(1日を1拍、半日を半拍となるように)変換して作曲した楽曲です。各演奏者が占有するスリットドラム(木魚など)は震度3、りん(小)は震度4を、共有するりん(中)は震度5、りん(大)は震度6、りん(特大)は震度7を示しています。
「読経」という言葉を用いていますが、仏教的な思想を採用したわけでも、また何かの経典をもとに作曲した訳でもありません。毎日のように発生する震度3以上の地震を楽譜に変換したところ、読経時に打ち鳴らされる木魚のような淡々としたリズムが見られたので作品名に使用しました。
一打一打が地震発生を意味する曲を作曲したことで、改めて日本という国が地震大国であることを痛感しました。2018年も地震はもちろん多くの天災が発生したため、年末に発表される“今年の漢字”が「災」になるほどでした。
ただ、心穏やかに静かな祈りを。平和と平穏な日常を。

●DEMO
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☆楽譜