bob-position

打楽器を勉強し、独学で作曲し、ときどき鍵盤ハーモニカを演奏する ”ボブ”と呼ばれる音楽家・渡邉達弘のホームページです。

その手があったかw -for Vibra Slap Duo- op.137

その手があったかw -for Vibra Slap Duo- op.137

・楽器編成:ヴィブラスラップ二重奏
・使用楽器:2 Vibraslaps
・演奏時間:約3分
・脱稿日:2016.02.09
・初演日:2016.02.27
・初演者:八木友花里+渡邉達弘

-----

<解説>
この曲は2016年2月に作曲し、同年2月27日に八木友花里と渡邉達弘によって初演されました。
2011年に作曲したヴィブラスラップ二重奏『その発想はなかったw』のアンサーソング(?)のつもりで作曲した楽曲で、似たような楽曲構造になっているのですが、本作では「その発想はなかった」とは言わせてもらえません(笑)。それどころか「前作と同じでしょ?」と言わんばかりに完全に否定されてしまい、演奏の中断を余儀なくされます(注:楽譜の指示通りです)
その後のショートコント(注:クドイようですが楽譜の指示通りです)によって「その手があったか」という呟きが生まれ、その言葉がトリガーとなって演奏が再開されます。
今回この曲で提示したかった“その手”とは、ズバリ[バチや楽器の角度を変えると音色や音程が変わる]ということです。一体どう音色が変わるのか?是非その目と耳で確かめてください!終曲後に「その手があったかw」と言わせたいのです!


●DEMO
○演奏動画(音源)

www.youtube.com


☆楽譜

www.bluemallet.com

ガムランド hamelan-kecak

ガムランド hamelan-kecak

※八木友花里 & 渡邉達弘 共同作曲
・楽器編成:ベル・ハーモニー三重奏
・使用楽器:ベル・ハーモニー
・演奏時間:約2分半
・脱稿日:2016.01.29
・初演日:2016.02.27
・初演者:伊藤諭+八木友花里+渡邉達弘

-----

<解説>
この曲は2016年1月に打楽器奏者の八木友花里さんと共同作曲し、同年2月27日に伊藤諭、八木友花里、渡邉達弘の3人によって初演されました。
作曲家・野村誠さんが考案した「しょうぎ作曲」の手法を用いるなど懇親を深めながら作曲した結果、ベルハーモニーを使用したガムラン音楽のような曲になりました。



○演奏動画(音源)

www.youtube.com

TRI-TONE - Three-tiered pyramid for Triangle Trio - op.136

TRI-TONE - Three-tiered pyramid for Triangle Trio - op.136

・楽器編成:トライアングル三重奏
・使用楽器:3 Triangles
・演奏時間:約3分
・脱稿日:2016.01.21
・初演日:2016.02.27
・初演者:伊藤諭+八木友花里+渡邉達弘

-----

<解説>
この曲は2016年1月に作曲し、同年2月27日に伊藤諭、八木友花里、渡邉達弘の3人によって初演されました。
この曲は[3/4 + 3/8 + 3/16拍子]という3種の3拍子による複雑な拍子で構成されていますが、絡み合うアンサンブルの中でOpen/Closeやアクセント、特殊奏法などを駆使して楽曲の拍子感はもちろん、3/16拍子のリズムや7/16拍子のリズムなどの様々な3拍子が立体的に表現されるよう挑戦(=TRY)しました。
子どもの頃に算数で「三角形の中にいくつ三角形があるか数えよう!」という問題に出会ったとき、「小さな三角形があって、一回り大きな三角形があって、さらに天地逆さまの三角形もあって…」という問題に感動した記憶が僕にはあります。その感動のように、この楽曲でも三角形の楽器で演奏される音楽の中に沢山の三拍子を見つけて頂ければ嬉しいです。
比較的アホなアイデアで曲を作ることが多い私に珍しく、シリアスな楽曲です。

 


○演奏動画(音源)

www.youtube.com


☆楽譜

www.bluemallet.com

ニュー・トン!力学 -新しい打楽器の分類法- op134

ニュー・トン!力学 -新しい打楽器の分類法- op134

 Ⅰ.こする -摩擦力-
 Ⅱ.吹く -風力-
 Ⅲ.跳ねる -重力-
 Ⅳ.打ち合わせる -衝突力-
 Ⅴ.振る -振動力-
 Ⅵ.まわす -回転力-
 Ⅶ.フィナーレ -全力-

・楽器編成:打楽器六重奏
・使用楽器:様々な打楽器
・脱稿日:2015.10.30
・初演日:2016.02.14
・初演者:南十勝打楽器合奏団

-----

<解説>
この曲は2016年に山本正文さんからの委嘱により作曲した、打楽器アンサンブルのための組曲です。
打楽器組曲の中には、木質打楽器や金属製打楽器などといった素材によって楽器を分類して楽章を構成する楽曲が存在しますが、この曲では“楽器の奏法”・“演奏者の所作”によって楽器を分類・構成しています。
山本さんからこのアイデアを提示されたときには「そんな曲を書くことはできるのか?」と思ったものですが、この全く新しい(=ニュー)打楽器(=トン!)の力学的分類(?)による組曲は、ニュートンもびっくりの新発見ではないか?思い、タイトルにも彼の名前を冠してみたのですが、はてさて(笑)。
曲は「こする-摩擦力-」「吹く-風力-」「跳ねる-重力-」「打ち合わせる-衝突力-」「振る-振動力-」「まわす-回転力-」「フィナーレ-全力-」の7つの楽章から成っており、演奏者は「モノボケ」のギャグを披露するように楽器を用意して演奏をしていきます。
またそれぞれの楽章には定められた所作をテーマにして構成されているだけでなく、次の楽章(=所作)のキッカケを見出すような仕掛けが施されています。必ずしも有意義なキッカケとは限りませんが、組曲として編むにあたり、うっすらと非常にバカバカしくても良いから関連性や一貫性を確保したつもりです。
正直、あらゆる意味でバカバカしさの極地とも言える『ニュー・トン!力学』を作曲する機会をくださった山本氏に、心から感謝申し上げます。

てとら for Hand-bell Quartet -2種のハンドベルを手にした4人の演奏者によるポリBPM- op.135

てとら for Hand-bell Quartet -2種のハンドベルを手にした4人の演奏者によるポリBPM- op.135 

・楽器編成:ハンドベル四重奏
・使用楽器:Hand-bell
・演奏時間:
・脱稿日:2015.10.07
・初演日:なし
・初演者:なし

-----

<解説>
この曲はポリBPMのような楽曲が作れないかと試験的に作曲したハンドベル四重奏です。


●DEMO

www.youtube.com

空中ジャイロスコープ - Aerial Gyroscope for Percussion - op.133

空中ジャイロスコープ - Aerial Gyroscope for Percussion - op.133

・楽器編成:打楽器四重奏
・使用楽器:4 Toms & SnareDrums
・演奏時間:約5分
・脱稿日:2015.06.24
・初演日:2017.01.09
・初演者:QUATRE PERCUSSION ENSEMBLE

-----

<解説>
この曲は2015年6月に作曲された、各演奏者がTomとSD 1つずつを演奏するTomを中心とした打楽器4重奏です。
ジャイロスコープ”とは一種の宇宙ゴマのことで、ロケットなどに搭載され基準となる方向(座標)をぶれることなく示す働きをするものです。船の航行における”コンパス”のようなものですね。
この楽曲に於ける“ジャイロスコープ”は「テンポ」です。曲全体を通してテンポは一定に指定されていますが、様々なリズムを駆使してまるでジャイロスコープの座標が狂ってしまったかのように複雑なポリリズムが現れることに挑戦しています。さらにはポリリズムが絡み合うことでポリBPMクロスフェードのような表現さえもなされるように構築されています。
目紛しくテンポチェンジしているように聴こえるシーンや複数の拍子が同時に進行しているように聞こえるシーンなどがあるので、楽曲の根幹たる“ジャイロスコープ(=テンポ)”を見失って空中分解しないように気をつけて、アクロバティックな空中ジャイロスコープを披露してくださることに期待しています。
お客様が目を回されても、演奏者はくれぐれも迷子になりませんように!

 

●DEMO

www.youtube.com

○演奏動画(音源)

youtu.be


☆楽譜

www.bluemallet.com

ガリレオ衛星図 - The Galilean moons diagram - op.132

ガリレオ衛星図 - The Galilean moons diagram - op.132

・楽器編成:シンバル四重奏
・使用楽器:4 Sus.Cymbals 
・演奏時間:約3分
・脱稿日:2015.01.21
・初演日:2015.02.11
・初演者:伊藤諭+正木恵子+室橋歩美+渡邉達弘

-----

<解説>
この曲は2015年2月11日開催の「もんてん小学校楽器大行進vol.7」のために作曲し、伊藤諭・正木恵子・室橋歩美・渡邉達弘により初演されたシンバル四重奏です。音程の異なるシンバルを1stから高い順に一人1枚ずつ主に椅子に座って演奏します。
ガリレオ・ガリレイによって発見された木星の4つの衛星(イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト)を題材にしており、楽曲の至る所で衛星の特徴的な公転周期比や公転速度比を考慮したリズム配置を施しています。組曲「惑星」の「木星」のリズムテーマの引用や、モールス信号による衛星名やガリレオの名前なども駆使して演奏され、終曲します。
黒澤明監督作品『まあだだよ』の作中で「出た出た月がまるいまるいまんまるい盆のような月が」(日本伝統曲「月」)と盆を高々と掲げて歌うシーンが好きです。豪快でアホらしくて気持ちが良いのです。
シンバルをまんまるい月に見立てて遠い木星の月を奏でるこの曲も、そんな心意気で演奏して欲しいです。

 

○演奏動画(音源)

www.youtube.com


☆楽譜

www.bluemallet.com